- 射出成形オペレーターの知識蔵>除電装置の効果的な活用の悩み
- プラスチック原料のペレットや射出成形により生産されたプラスチック製品は、原料の種類や製品の形状。金型構造により静電気が大きく帯電することで様々なトラブルを引き起こします。
静電気は目で見ることはできませんが、静電気による吸着や反発する力は非常に大きく、射出成形の過程だけでなく、成形後のクリーン作業や検査作業になど幅広い工程において非常に大きな影響を与えます。
静電気対策では、除電装置を用いた対策を行いますが除電装置による特性。静電気の帯電状況。除電作業を行う環境により効果の変動が非常に大きく、除電装置による静電気対策ではその特性を理解した活用方法が必要となります。
異物付着の原因と予防
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・除電装置による異物対策
プラスチックを高圧で金型に流し込む射出成型では、多くが強い静電気を帯びます。
静電気は減少させることで異物付着の減少が期待されるため、イオナイザー等の除電装置を活用し、静電気対策を行います。 -
・イオナイザーの効果的な設置方法
静電気は目で見て強弱や、除電装置の効果を判断することができません。
このため、個々の除染装置の特性を把握した最適となる場所にイオナイザーを設置することが重要となります。 -
・イオナイザーの清掃方法とメンテナンス
除電装置に使用される電極針は、放電現象による摩耗や異物付着により性能が大きく低下します。
十分な効果を得るためには、定期的なメンテナンスや性能評価を行わなければなりません。 -
・除電装置の性能評価
除電装置の性能は、CPM(チャージプレートモニター)を使用することで評価することが出来ます。
除電装置の評価では、イオンバランスや減衰時間があります。 -
・静電気測定器の使い方
静電気測定機を使用すると、対象物の静電気量を確認することが出来ます。
除電前と後を静電気測定器で測定することで、除電装置の能力に不足がないか確認できます。
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